有山 由佳梨さん 「ホームステイ先のペットと一緒に」 出身高校:所沢北高校(埼玉)/ マスタードシードアカデミー |
〈留学前〉 Q. 海外の大学に進学した理由をお教えください。 A. 浪人が決まった後、国内外の大学にも目を向けるようになりIFU と提携している予備校マスター ドシードアカデミー(MSA)を知った事がきっかけです。 どの大学に行きたいか思考する中で、大学進学後どのような事をしていたいか、またどのような人間になっていたいか考えた際に、自然と今までずっと好きだった英語を使って日本と外国 の架け橋を担いたいと考えるようになり、語学・文化・教養の側面から最終的に留学を決意し ました。 |
Q.IFUをどのようにして知りましたか?IFUを通じて留学することに決めた理由を教えてください。 A. 当時通っていた MSA で留学制度について知り、次の3つの理由から留学を決意しました。 (1)その当時留学を視野に入れていたこと (2)サポート体制がしっかりしていたこと (3)既にIFUを通じて留学されていた先輩方のお話を聞いたこと |
Q. IFUを通じて留学して良かったと思う点を教えてください。 A. ファウンデーションコース中のサポートはもちろん、大学留学後のサポートもしっかりしてい ることです。具体的には、学期中の毎週のチュートリアルで生活・勉学面での不安をオープン に相談できる環境が整っていたことです。そのほか全ての手続きにおいて 一から丁寧に説明してくださったのでその側面において何のストレスもなく、勉強に集中する事ができました。 また学習面においては、間違いを悪い事と扱わず更に改善するためのステップとして受け取る先生方の姿勢から、間違いを恐れずに自分から発言する力が付いたと考えます。この風潮は 日本の教育システムではあまり見られず、イギリスで現地の先生から学んだからこそ得られた事だと感じます。 |
Q. ダブリン大学トリニティ大学を希望した理由。また、その大学を選んで良かったと思う点を教えてください。 A. 主な理由としては、トリニティ大学の現在通うリベラルアーツの学部(ビジネス、経済学及び社会学―BESS)に興味があり、他の大学ではそのような学部が無かった為です。元々日本の逆算型の大学選びに違和感を感じており、BESSのように学年を追うごとに自分の興味のある分野に応じて進路を決めていく積み上げ型が自分により合っていると考えた為です。首都に大学が位置していることもあり、インターナショナルな学生構成で、多様なバックグラ ウンドを持った学生と交流できることです。大学での学びだけでなく、人との繋がりや話が、 学んだことをさらに形にしていく上では重要になってくると考えるため、その様なモチベーシ ョンに溢れた多国籍の学生と繋がれる点が一番の利点だと感じます。 |
Q. 保護者の方は、海外大学進学について、どう思っておられましたか?現在、海外で頑張っているあなたの姿を見て、海外大学進学について、どのように言っておられますか? A. 初めて留学の話をした時から、両親は私の意見に賛成してくれていました。当時か ら今でも変わらず言っている事としては、自分のやりたい様に決断していく事、そ してその決断に自分でしっかりと責任を持つということです。留学生活を通して、今まで 以上に自分で決断する機会が増え、その経験を乗り越えより自立したことについ て、留学してよかったねと言ってくれています。 |
〈ファウンデーション・コースについて〉 Q. ファウンデーション・コースで1年勉強してよかったと思うことは何ですか? A. 英語力が総合的に強化されたことはもちろん、1 年間を通して根気強く勉強と向き合う力や新しい環境に飛び込んで、その土地の文化を吸収し適応していく力がつ いたことです。それら全ての経験が自分の中では自信に繋がり、一つの成功経験として、現在の私のアイデンティティを形成しています。 |
Q. ファウンデーション・コースで学んだ内容で、特に大学学部に入ってから役立ったことは何ですか?(どういう授業が役に立ちましたか?) A. ライティング関連の授業が特に役に立ちました。大学学部では主に論文が評価され るため、その根本となるライティングのスキルを学ぶことが出来たことは入学前か ら大きなアドバンテージになったと感じます。 |
Q. ファウンデーション・コース中の過ごし方を教えてください。また、ファウンデーション・コース中のホームステイはいかがでしたか? A. 机に向かって勉強する時間とホストファミリーと交流する時間のバランスを考えながら過ごしました。個人的にはライティングを伸ばす事が大きな目標としてあったため、平日は課題やライティング強化等、机に向かう事がほとんどでした。一方で週末はホストファミリーと料理やガーデニングを一緒にしてコミュニケーションを大切にしていました。全体的にホームステイ中のコミュニケーションが、スピーキング力を大きく改善したと思うので楽しくホストファミリーと過ごしつつ英語を学ぶことが出来た、充実した期間でした。 |
〈コロナ禍の大学学部進級後・大学学部生活について〉 Q. コロナ禍の授業について教えてください。 A. 大学一年目は全ての授業がオンラインで、基本的に寮から受講していました。二年生の一学期は対面とオンラインのハイブリッドが主流で、二学期からは完全に対面に戻り、クラブ活動等も対面でコロナ前と同じ形で行われています。これから留学に来る場合、コロナのために授業が受けられないといった問題はないかと思います。課題においては、オンライン期間はエッセイが多かった一方、対面後はプレゼンテーションやグループプロジェクトが主流の様に感じます。 |
Q. (大学の授業があるときの) 平日の過ごし方、休日の過ごし方を教えてください。 A. オンとオフをしっかり区別し勉強効率を上げるため、基本的に平日は朝(9:00)から 夕方(18:00)まで勉強する事がほとんどです。夕方からはクラブ活動やソサエティー に参加したり、友人と外食に行くこともあります。休日は課題をすることもあれ ば、フラットメイトとゆったりした時間を過ごしたり、国内外に旅行に行きます。 |
Q. 日本の大学では、オンライン授業の質が問題になりました。進学先の大学でオンライン授業が実施されている場合、授業全体のうち、対面、オンライン授業のおおよその比率を教えてください。もちろん、対面での授業がベストだと思いますが、オンライン授業を受講して、(オンライン授業のデメリットを補うために)よく工夫されていると思った点、評価できると思った点を教えてください。 A. 2022 年 3 月 11 日現在 、100%の授業が対面で実施されています。勿論、体調がすぐれない学生のためにオンラインで受講することも出来るシステムになっていますが、個人的には全て対面で受けています。オンライン授業ならではの menti.com を使った匿名で生徒の意見を共有するシステ ムは、マイクをオンにして発言するのを好まない学生でも意見を共有できる良いシ ステムだと感じました。また統計の授業でもオンラインプラットフォームを使った クイズを行い、どの程度自分が内容を理解できているのかクイズ形式で確かめること のできる active learning の工夫がなされている(online 授業は passive になりが ちなので)と感じました。 |
Q. 滞在方法について教えてください。 A. 大学指定の寮に滞在しています。同じ大学の、インターナショナルな学生と知り合 う事ができる点が大きな利点だと感じます。 |
Q. コロナ禍ではソーシャルディスタンスがキーワードですが、他の学生との交流の状況はいかがですか? A. 去年は多くの活動が制限されていましたが、現在ではコロナに関する様々な制約が解除され、問題なく学生生活を送れています。学生によっては未だにコロナに対して意識が高いですが、大多数は今までの生活から先に進もうとあまり気にしていない方が多い印象です。 |
Q. ファウンデーション・コース中お世話になったホストファミリーとは、学部進級後の今も交流がありますか? A. はい、大学進学後にバンガーにホストファミリーに会いに来ました。その際はお茶 をし、色々な話ができ、久しぶりに交流することが出来てとても嬉しかったです。 |
Q. 海外は日本に比べてワクチン接種が進んでいるとの明るいニュースもある一方、(日本のマスコミでは)まだ落ち着いているとは言えない状況です。そのため、海外大学進学は不可能、とんでもない、という先入観があるようです。実際のところ、現地の様子はいかがですか?海外大学進学は難しいと思いますか? A. いいえ。こちらの方が、”new normal”として生活していく意識が高く、コロナに 対して“個人の責任”という認識が主流のため、政府はあまり関与していない印象を受けます。むしろ日本の方が政府がコントロールしている部分が多く、その制約 に大学生生活が大きく影響されている様に思います。 |
Q. (日本にいる) 保護者の方は、コロナ禍での海外での勉強・生活に対し、どのように思っておられますか? A. 当初は心配していましたが、ワクチン普及の速さやその他の対策から、段々と自分 ができる範囲内で対策して生活し、感染してしまってもそこまで重症化しないとい う認識が高まったため、現段階では全く心配していません。 |
Q. コロナにより価値観が大きく変わっています。コロナだからと閉鎖的にならず、現在の環境で何ができるかを考えて動き出す人が、新しい将来を作っていく、ポストコロナにおいて勝ち組になるとも言われています。海外で勉強・生活をされており、どのように感じていますか? A. コロナに対して閉鎖的になり、自分の行動を制限している人ほど、貴重な機会を失っていると感じます。勿論、コロナによって多くの機会が失われましたがそのような環境でも自分で出来ることはたくさんあり、それを見つけて実践して行けるか、また“コロナだから”と言って行動を制限しないことがコロナ禍で何かを成しとげられる人とそうでない人の差だと考えます。 |
Q. 就職活動について、今後予定されていること、実際に活動していることなどありましたら教えてください。 A. 現段階では、外資系の戦略コンサルティング企業を考えています。どの国の支店に 行きたいかはまだ決めていませんが、どの支店に就職したとしても数年間の業務後 MBA 取得を考えています。二年生から長期インターンシップを開始し、実用的なビジネススキルを磨くと共に、キャリアフォーラムへの参加を通して就活の準備を少しづつ始めています。 |
Q. コロナ禍で、2022年3月時点の状況では、日本での水際対策も緩和されておりますが、海外へ留学するとなるとまだハードルは高いようです。海外大学進学を考えているが、コロナ禍であるため、海外大学進学を迷っているという方に向けて、メッセージ、経験者だからこそのアドバイスなどありましたら、よろしくお願いします。 A. 留学は単なる言語学習・習得ではないと私は考えます。新しい言語を学ぶことは新しいものの見方を得ること、そして海外の教育を受けることは新しい観点から物事を観察・考慮し新しい思考を構築することです。今までの経験から、日本にいたらきっと考える事もなかったことに現在向き合い、留学したからこそ出会えた素晴らしい方々と繋がれています。留学することで英語をツールとして、新たに得た視点から世界を見る事が出来ます。このご時世、海外留学のハードルが高くなっていることは言うまでもありませんが、その高いハードルを越えた先に、世界を俯瞰できる視点が得られると考えて挑戦するのも、一つのものの見方だと私は考えます。 <2022年インタビュー> |